ちょっと中学生二人と話をする機会があって聞いてみた。
「お父さんは何の仕事しているの?なんていう会社に務めてるのかな?」
「さあ?」
「知らないです、聞いたこともない」
ふたりとも親は働いているのだが、お父さんは仕事の話はしたことがないそうだ。
サラリーマンの方というのは、家では自分の仕事について話すことは少ないのかもしれない。
家庭には仕事を持ち込まない、という姿勢だと、子どもは親がどういうところで働いているのか知る由もないのだな。
あるいは母親が父親の仕事内容や職業について子どもに話すことがなければ、子どもが父親がどんなふうに働いて、社会に貢献しているのか知ることができないのかもしれない。
子どもの方から
「お父さんの会社ってどんなところ?何の仕事をしているの?」
そう聞かれたら、どう答えるのがいいのだろうかと考えてみる。
自分の場合は自営業だし、職場も近いし、子どもも小学生の頃から立ち寄ったりしていたから、どういう仕事なのかは、なんとなく知っていたと思う。
それでも仕事の内容とかしていることについて聞かれたことはないような気がする。
そのうえで考えてみる。
「お父さんの会社ってどんなところ?何の仕事をしているの?」
うまく答えることができるかどうかわからないが、経営理念を交えながら、お客さんにどういうサービスや商品を提供して満足してもらえているか、仕事の面白いところ、大変なところ、誇りに思っているところなんかを話したいと思う。
子どもが聞いてくれて嬉しいなと感じつつ話すだろうと思うし、話したいとも思っている。
これがもし毎日いやいや出勤していたり、やめたくてたまらなかったり、我慢していたりして転職を常に考えている状態だったりすると、もしかしたら聞かれても話したいとは思わないかもしれない。
働く、労働する、社会に貢献する、商品であれサービスであれ何かを作り出しているなら、それを見せたいと思う。
自分がやっていること、してきたことの成果、それが仕事そのものなのだから、それを子どもに見せたときに、きっと子どもに褒められたりすごいと感心されれば、やはり嬉しいだろうと思うからだ。
中学生二人に言った。
「今日、家に帰ったら、お父さんに仕事の話をしてみてごらん。お父さんきっと嬉しいと思うし、いろいろ話してくれるんじゃないかな。」