映画「デイ・シフト」を見た

「支払日が迫っているのに現金がない」というのは経営者にとってはそりゃもうきつい状態だったりする。

デイ・シフトというタイトルは「日勤」という意味。
ちなみにナイト・シフトだったら「夜勤」という意味になりますね。

取引においては互いの交換条件を同等に保てるかどうかというのが肝になります。
つまり、「デイ・シフト」の物語は表面上は吸血鬼ハンターのアクション映画でありながら、実は現代社会の経済的苦境や労働問題を映し出す鏡となっているとも言えるわけですよ。

主人公が直面している状況は、多くのフリーランスやギグワーカー、小規模事業主が経験する現実と重なります。

彼は娘の教育費と医療費というプレッシャーに追われ、「正規雇用」とも言える組合に復帰せざるを得ません。

しかし組合に戻ると今度は厳しい規則や管理体制、手数料などの経済的負担が待ち受けています。
取引における交換条件の対等性という点では、ブーは常に不利な立場に置かれています。

組合は彼の労働の成果(吸血鬼の牙)に対して、彼にとって不公平と感じられる対価しか支払わず、さらに様々な制約を課します。

また、表向きの仕事(プール清掃)と実際の収入源(吸血鬼ハンティング)を持つという二重生活も、複数の仕事を掛け持ちする現代の労働者の姿を象徴しているのかもしれません。

結局のところ「生き残るために必要な現金を確保する」という普遍的な話なのかも。